読書の秋🍁ポターと桃子の「ピーターラビット」🐰誕生秘話の講座が開催されました~
世界一有名なウサギ、「ピーターラビット」はどうして誕生したのでしょう?
それは1893年、ビアトリクス・ポターが仲の良かったアニー・ムーアの息子ノエルが病気になったと聞いて、
ノエルを元気づけるために4 匹のうさぎのおはなしを絵手紙にして送ったことから始まりました。
その絵手紙を読んだアニーの勧めで、ポターはこの絵手紙を絵本にしたい!と考えたのでした。
物語の舞台はイギリスの湖水地方。
イングランド北西部にあるこの地は、渓谷沿いに大小の湖が点在する風光明媚な地域で、
英国内でも有数のリゾート地、保養地としても知られています。
現在、湖水地方の4分の1がナショナル・トラストの管理下にあり、
ポターは死後に4000エーカーの土地と15の農場という多大な遺産をナショナル・トラストに遺しました。
ポターは非常に優れた農場経営者であり、自然を愛し環境保護運動に力を注ぐ生涯を送りました。
講師の今泉さんはポターが愛した湖水地方に行かれたことがあるそうです。
そして、ポターとピーターラビットの日本での紹介に大きく貢献されたのが石井桃子さんの翻訳でした。
石井桃子さんは1907年、現在のさいたま市浦和区常盤に生まれ、幼い頃の思い出として、うさぎが守り神の調神社のお祭り
「十二日まち」を1981年、74歳の時に執筆された『幼ものがたり』に記されています。
石井さんは2008年101歳までの生涯の中で、創作や翻訳のみならず、子どもたちに良い本をたくさん読んでもらいたいという思いから
自宅の一部を改装して「かつら文庫」を作りました。
今泉さんは石井桃子さんが同じ埼玉県の浦和生まれということを知って大変親近感を持ったそうです😊
現在、埼玉三偉人として、自らの障がいを乗り越えて数多くの偉業を成し遂げた塙保己一、近代日本経済の礎を築いた渋沢栄一
日本公認女医第1号となった荻野吟子の3人を埼玉三偉人と言われていますが、
今泉さん曰く、埼玉四偉人だったら、
「四人目は石井桃子さんがきっと選ばれたでしょう!」と今泉さん。
石井桃子さんは20代から文学に携わり、26歳の時に病気の親友のために〝くまのぷ―〟の話を少しずつ訳し始めました。
身近な大切な友人のためにお話しを訳されたところがポターと重なりますね(^▽^)/
石井桃子さんは1955年にアメリカに留学されてポター作品の再認識とともにポターの伝記にも出会い、
ますますその生き方や作品への興味を深められたそうです。
その後、1971年11月から1974年の2年をかけてピーターラビットの絵本シリーズが刊行されました。
1972年には石井さんはポターが住んだ湖水地方などゆかりの地を訪ねたのでした。
ポターのこと、石井桃子さんのことを今泉さんはとても分かりやすく、愛情深くお伝えくださいました。
まだまだ、すべての魅力は語りつくせないので、次回は来年の春か秋となりますが、石井桃子さんとくまのぷーさんについての講座を開催予定でございます。
本を読むことの楽しさは、作者や、翻訳者を知ることによって、興味がどんどん広がっていきます。
暑い夏も終わり、読書の秋を迎えました~
是非、坂田図書館や他の桶川の図書館で石井桃子さんとピーターラビットの絵本に出会ってみませんか?
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かわいいピーターのぬいぐるみもゲットしたいですね(^▽^)/